手洗いで一石二鳥
こんにちは。ひろです。
例年になく早い梅雨明けとともに
連続の猛暑日が続き、最高気温が40℃を超える地域も。
そんな中で、高齢者や子どもはとくに注意したいのが熱中症ですね。
手のひらには体温を調節する特別な血管があります。
手洗いだけで暑さ対策になるというから、耳よりな話ですよ。
なになに!
熱中症は、体内の水分と塩分のバランスが崩れることや高温多湿な環境に置かれることで、体温管理機能がうまく働かなくなり、さまざまな症状が生じる状態のことですよね。
暑いなか、立ちくらみや筋肉痛に
近い症状を感じたら、軽度熱中症を疑いが。
症状が進んでいくと、頭痛や吐き気、倦怠感などが表れ、重症になると意識障害やけいれんが起こることもある。そして、最悪の場合、死に至る場合もあります。
「手洗い」で深部体温をぐっと下げる効果がある事をご存知ですか?
熱中症にかからないために大切なのは体の温度を上げないこと。
そのためには、体を冷やすことが効果的ですね。
冷やす部位は首や足の付け根といった血流の大きなところ。
そして手のひらにはAVA(動静脈吻合)と呼ばれる特別な血管があるんです。
これは動脈と静脈を結ぶバイパスのような血管で、普段は閉じていますが、体温が高くなってくるとAVAが開通し、一度に大量の血液を通します。
そうすることで熱が放出され、冷えた血液が体に戻り、全身をクールダウンさせます。
ある研究によると「首・脇の下・そけい部」を冷やしたときよりも、AVAの多い「手のひら・足の裏・ほほ」の3点を冷やしたときの方が体温を低下させる、という結果があります。
つまり手のひらは最強のラジエーターです。
やり方は簡単で、手のひら(可能ならひじまで)に水道水を15秒ほど流すだけ。
つまり、普段の手洗いを少し念入りに行うだけで、新型コロナの予防と同時に熱中症対策が可能なんです。
まさに、一石二鳥ってこの事ですね。
もちろん、冷やす時間を長くすれば、効果をより実感できる。
長時間冷やす場合は、桶やバケツに水を張り、5~10分ほど手を水に浸けておくといいですよ。
あまりにも低い温度、例えば氷水などはおすすめできません。
15℃ぐらい、ひんやりで気持ちいい、という温度がいいのです。
タオルを巻いた保冷剤などを握っても効果があるのかと思いきや、それは逆効果。
手のひらは動脈と静脈が交わるとても血管の多い場所。そのため冷やしすぎると、冷たくなった血液が体全体にめぐり、血管が収縮してしまいます。そうなると効果が得られない場合もあります。
冷えたペットボトルを手に持つのでもいいが、その場合は冷蔵庫から出した直後だと5度前後となり、冷たすぎるので、しばらく室内に置いて温度が上がったものがいい。
すでに頭痛や吐き気、めまいなどの熱中症の症状が出てしまっていたら、冷やすのは首や足の付け根を集中的に。
医療機関への搬送の目安としては未開封のペットボトルを渡し、
自力でキャップを空け、しっかり飲むことができるか。手に力が入るか、口にペットボトルの先を持ってこられるか、むせずに飲めるかで状態をチェックすることができます。
うまくできない場合は、医療機関へ。
すぐに始めたい汗をかく習慣
熱中症予防で大切なのは「暑さに慣れる」ことなんですね。
急に気温が高くなる季節の変わり目や梅雨明けには、体が暑さに慣れていないので熱中症になる危険性が高まる。実際に急に気温が高くなった今年の5月や6月下旬は熱中症での救急搬送人数が急増した。
暑さに順応した体づくりには、
個人差はあるが数日~2週間かかります。
今から対策し、熱中症になりにくい体にしていきたいところ。
そのためには「汗をかく練習」を行いましょうね。
汗をかいて体温コントロールするには体の水分の量がたっぷりあることと、自律神経がしっかり機能していることが必要。
長引くコロナ禍でこのふたつの
機能が落ちてしまっていて、汗をかきにくくなっている人が増えています。
自宅にこもることが多くなっているこの数年。
知らず知らず筋肉が落ちて代謝が悪くなり、体の水分量が減ってしまっています。
また、一定温度の場所で長時間過ごす、あるいは、運動不足や規則正しい生活ができていないなどの原因があると、交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、暑いときに汗がかきにくい状態になってしまっているのです。
うまく汗をかけるようになること、すなわち「汗活」って何?
水分をたくさんとること。運動や軽いウォーキング、お風呂もいいですね。ぬるま湯にゆっくり入り、発汗を促すことも大事です。
夏だからといって毎日シャワーだけで済ませていては、体内にこもった熱を発散できません。
39度程度のお風呂に肩まで
つかったり、長めの半身浴をしたり。汗をかきにくい人や冷え性の人は夏でも入浴剤を使うのがおすすめ。
水分補給は1日8回、渇きを覚える前に
薬のように、毎日時間を決めて水分をとるのが一番。1日8回くらいにわけて、コップ1杯程度の水を飲みましょう。そうすれば1日に必要な水分量を摂取できます。じつは日ごろの水分を補給するなら温かいお茶でもいい。飲み物の温度は、体温調節にそこまで影響がありません。
ただ熱中症の症状が出ているときは、冷たい飲み物で
急速に体を冷やすことが肝心ですね。
日中ずっとマスクで過ごしていると、のど渇きにも鈍感になります。
また軽い脱水状態の時にも、
のどの渇きを感じない。
そのため、のどが渇く前、
あるいは暑い場所に行く前、
運動前から水分を補給しておくことが大切ですね。
「水分補給」と「手のひら冷やし」を意識的に行い、暑い夏を無事に乗り切りましょうね。
それでは、ありがとうございました。